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3月4日はミシンの日!日本にミシンを伝えたのはなんとペリー提督率いる黒船だった!?

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一方、国産のミシンが登場するのは、1881年のこと。第2回内国勧業博覧会において、左口鉄三という人物が製作した環縫いミシンが出品されました。ところが、これは綾縫いという飾り縫いの一種をするもので、普通の縫物用ミシンが製造されるようになるのは、1920年代まで待たなければなりません。

1921年1月、小瀬与作、飛松謹一、亀松茂の3人が、パイン裁縫機械製作所をおこし、小型ミシンの「パイン53型」を製造しました。

ところが、この本縫いミシンは、1929年にようやく完成し、後の蛇の目ミシンへと発展していくことになるのです。

日本製のミシンは、品質ではアメリカ製に及ばなかったので、生産台数は輸入台数よりもずっと低かったのですが、第二次世界大戦でアメリカからの輸入がストップすると、国内の生産台数は伸び、中国や東南アジアにも輸出されました。

敗戦後は、家庭用ミシンの標準図面が作られるようになり、規格に合わせた部品の生産も行われるようになったことにより、ミシン産業が飛躍的に拡大したのでした。1950~60年代にかけて、ミシンは、嫁入り道具の一つとして、次第に必要不可欠なものになっていくのです。

参考

アンドルー・ゴードン(著)大島 かおり(訳)ミシンと日本の近代―― 消費者の創出』(2013 みすず書房)

 

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