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なんと日本海軍はブドウから兵器を作っていた!?戦時中のワイン造りとロッシェル塩【前編】

なんと日本海軍はブドウから兵器を作っていた!?戦時中のワイン造りとロッシェル塩【前編】:3ページ目

統制品の規制緩和も

一方、酒類行政を取り扱っていた大蔵省では、昭和19年(1944年)のある時期から、日本海軍の求めに応じて酒石酸の増産を決定します。

ワインに添加して酒石酸を採取するための脱酸用石灰は、当時は統制品でした。しかし酒石酸を緊急軍需物資として増産するために、割当や配給の面で特別な便宜が与えられます。

とはいえ、酒石酸はワインの製造処理過程で析出するものなので、そもそもワイン造り自体を推し進めなければ意味がありません。そこでワイン造りの統制を特別に緩和し、ワインの製造免許数を増やしたり、造石数の増量を容認したります。

さらに、ワイン造りに欠かせない砂糖も当時は最重要の統制品でしたが、やはり割当や配給の面で便宜を与えました。こうして戦時中の日本では、ワイン造りが奨励されていったのです。

【後編】につづく

【参考資料】
山形の戦跡 薄れる戦争の記憶 NHK
国税庁

 

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