「小正月」って知ってる?大きいお正月の次、小さいお正月に小豆粥をいただく

独虚坊

御存知の方は御存知でしょうが、「小正月」なる風習が1月にはあるんですよ。

日付でいうと、1月15日およびその前後。だいたい、正月最初の満月の日という感じです。では元旦は何正月かといえば、もちろん「大正月」。「大正月」がいわゆるガチ正月というか、年始らしい挨拶やら儀式が行われるのに対して、「小正月」は農耕関連や家庭的な行事が行われる場合が多かったりします。

とはいえ「正月最初の満月の日」であるためか、宮中では平安時代の頃から「小正月」に小豆粥が食されてました。小豆は、その赤黒い色に邪気を祓う力があると考えられていた食物。スピリチュアルなパワーが高まる頃に、スピリチュアルなパワーを持つ食物を食べるという感じでしょうか。

日本全国で小豆粥を食べる風習が残ってる「小正月」ですが、宮中に近い京都の寺社にも小豆粥を食べる催しを行う所がいくつかあります。


宮中に最も近い大神社である京都の賀茂社=上賀茂神社と下鴨神社では、正しく宮中行事の伝統をくむような「御粥神事」が行われます。神前に小豆粥を供えてお祈りするというものです。上賀茂神社の方はクローズドですが、下鴨神社では「御接待」として300円ほどで小豆粥を提供。多くの善男善女が御粥目当てに、いや神徳を求めて、境内へ詰めかけます。


「小豆粥で初春を祝う会」なる催しを行うのは、精進料理で有名な妙心寺塔頭・東林院。毎年1月中旬から月末まで行われるこの「祝う会」では、小豆粥を中心とした精進の禅が供されます。精進料理の伝統を持つ禅宗の大本山ならではの趣向であり、念入りな膳はきっと念入りに邪気を払ってくれることでしょう。ただし、会費も4000円弱と念入りですが。

そんな小豆粥を頂く「小正月」。どっかへ出かけてなり、自分で作るなりして、疲れた胃を癒やすのもいいんじゃないでしょうか。

小正月 – Wikipedia

下鴨神社 – 公式

東林院 – Wikipedia

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