手洗いをしっかりしよう!Japaaan

万葉集の中の人たちもスポーツに熱中していた!?遊びふけって上司に怒られちゃうことも

万葉集の中の人たちもスポーツに熱中していた!?遊びふけって上司に怒られちゃうことも:2ページ目

なぜ宮中が大騒ぎになったのか?

先ほどの歌ですが、実は作者はわかっていません。「遊びしこと」とありますが、これはこの歌の左注に打毬(だきゅう・まりうち)だという説明がされています。打毬とは、万葉時代のスポーツです。毬杖(まりづえ)で毬を打ち、ゴールに入れるというもの。

元々はペルシャが起源だと言われ、西洋にはポロとして伝わり、東洋には打毬として伝わりました。ホッケーにも似た競技です。

このスポーツをしていて、夢中になってしまっていました。そんなとき、にわかに雨が降り雷もなる事態に。当時は、雷鳴があった場合には宮中で警備にあたる人々はすぐに戻らなければならなかったのですが、遊んでいたために誰もおらず、聖武天皇は怒ります。職務怠慢ということで、遊んでいた者たちを授刀寮に閉じ込め、外出することを許さなかったといいます。

ちなみに、歌の最後の「宮もとどろに」は、宮中が騒いでいる様子と、雷鳴の様子の両方の意味があるとされています。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

 

RELATED 関連する記事