執権になるも、わずか10日で辞任

北条貞顕は、14代執権・北条高時（ほうじょうたかとき）の補佐役を経て、1326年（正中3年）に15代執権に就任します。しかし、幕府内で彼の執権就任が波紋を呼びます。

特に、14代執権の弟である「北条泰家（ほうじょうやすいえ）」は猛反対。北条貞顕の暗殺の計画まで噂されるようになってしまいます。襲撃を恐れ、北条貞顕は執権就任後、わずか10日後に辞任しています。

ちなみに、この10日執権騒動は「嘉暦の騒動」と言われています。

北条貞顕の評価は……

襲撃を恐れ辞任してしまったことから、北条貞顕は臆病な性格だと言われますが、14代執権・北条高時の補佐役を務めたときは幕府内の権力争いのクッション役となったり、気配りや調整に優れた人物だったと評されています。

また、金沢文庫の中には彼の書状が642通も残っており、貴重な資料となっています。さらに、多くの書写活動を行い、文化人としても一流でした。

なお、万年は北条一族の多くと共に新田義貞軍と戦い、56歳で自害しています。

いかがでしたか？この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。