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ご乱心か既定路線か…なぜ豊臣秀吉は朝鮮に出兵した?4つの説をご紹介

ご乱心か既定路線か…なぜ豊臣秀吉は朝鮮に出兵した?4つの説をご紹介

貿易独占説・列強対抗説

また、秀吉には東アジアの交易を独占する目論見もあったと考えられています。

室町時代に行われた日明貿易は、元手の数倍~数十倍もの利益が得られる有望なビジネスでした。幕府の衰退によって途絶えていた、この日明貿易を再開したいと秀吉は考えていたようです。

彼のこの目論見は、朝鮮出兵後の講和交渉で、彼が貿易の再開を条件にしたことからも推測されます。

もしも東アジア圏の貿易を独占できれば莫大な利益が生まれます。彼は軍事面のみならず財政面でも、東アジアの統一を目指したのかも知れません。

次に「西欧列強国への対抗」説です。

日本で戦国武将たちがしのぎを削っていた頃というのは、世界史的には大航海時代で、スペインなどの西欧列強国はアジア進出を着々と進めていました。

特にマゼラン率いるスペイン艦隊は1571年にフィリピンを植民地とし、次は明をターゲットにしていたようです。

明がスペインの手に落ちれば日本も時間の問題で、秀吉はその前に先手を打って明を制しようと考えたのではないか、というのがこの西欧列強国への対抗説です。

では、なぜ明ではなく朝鮮に向かったのか。それは当時の日本の航海術が未熟だったからで、朝鮮半島を経由する必要があったと考えられています。

3ページ目 最も有力なのが「唐入り構想」説

 

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