「もう一度だけ、能員殿と話してみようと思います」
「お前も諦めの悪い男だな」
サブタイトルの「諦めの悪い男」と聞いて、恐らく比企能員(演:佐藤二朗)が往生際の悪い死に方をするんじゃないかは予測していましたが、もう一人があくまでも武力衝突を避けようとする北条義時(演:小栗旬)とは予想外でした。
さて、今週のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。急病に倒れて回復が絶望視されている源頼家(演:金子大地)に構わず、周囲は亡父・源頼朝(演:大泉洋)の時と同じく後継者争いに走り出します。
比企が抱え込む一幡(演:相澤壮太)か、三浦義村(演:山本耕史)が乳父を務める善哉(演:長尾翼。公暁)か、それとも北条の息がかかった千幡(演:嶺岸煌桜。源実朝)か。
かつて兄・北条宗時(演:片岡愛之助)と交わした約束を果たすべく、暗黒面を突き進む義時。
利用できるものなら何でも利用して、それこそ後妻の比奈(演:堀田真由。姫の前)さえもスパイとして比企方へ送り込む父の手口に、北条泰時(演:坂口健太郎)は反発します。
「坂東武者の世をつくる。そしてそのてっぺんに北条が立つ」
確かに宗時はそう言っていましたが、果たしてこれが宗時の望んだ北条の姿だったのか、ここまで深く考えてはいなかったんじゃないでしょうか。
また、りく(演:宮沢りえ。牧の方)は権力を握りつつある義時を牽制。北条がてっぺんに立った後について(夫・時政を傀儡とする)野心を隠さなくなってきました。
ともあれ、かつて共に戦ってきた仲間を次々と粛清、暗殺していく北条義時。やがてその手は鎌倉殿にまでのびていくのですが……さっそく振り返っていきましょう。