鎌倉時代に相模国鎌倉で活動していた刀工 正宗。正宗は逸話や伝説として語り継がれ日本刀の代名詞といっても過言ではない存在。「名刀 正宗」という言葉は詳しくは知らなくとも聞いたことのあるフレーズだと言う人も少なくないかもしれません。
そんな正宗が手がけた日本刀が150年ぶりにあらたに確認されました。その日本刀とは「島津正宗」。島津正宗は江戸時代の1862(文久2)年に皇女和宮が徳川十四代将軍の家茂に嫁ぐ際に徳川家が天皇家へ献上した名刀。
島津正宗の存在は不明となっていましたが、このほど150年ぶりに確認。2013年に京都国立博物館へ個人所有であった刀が寄贈され、調べた結果その日本刀は島津正宗であったということが確認されたそうです。
2013年から確認されるまで時間を要したのには、正宗の作った日本刀には無銘のものが多く今回の島津正宗も同じく無銘であったことが関係しているのかもしれません。
研究者によると
刀剣研究者の渡辺妙子・佐野美術館(静岡県三島市)館長は「刀身の鉄の中に見える模様の特徴や禅僧が一気呵成(かせい)に書いた墨跡のような躍動感ある作風は正宗作に間違いないだろう。名工の刀を献上することで、将軍家は和宮をいただくにあたり最高の礼を示したのではないか」と話す。
とのこと。
Japaaanでは「個人所有 → 国宝級のものだった!」といったニュースをこれまでにもいろいろと取り上げてきましたが、今回のニュースもまた浪漫感満載の話題であることに間違いありません。
via: 名刀「正宗」:150年ぶりに確認 和宮ゆかり「島津」 – 毎日新聞
※トップ写真は短刀 無銘正宗(重要美術品)at wikipedia