「鎌倉殿の13人」政子の怒りに頼朝は逆ギレ。すると時政が…第12回「亀の前事件」振り返り:3ページ目
義村、亀を奪って頼朝を超えられるか
義村「いっそ俺の女になるか」
亀「悪くない(たくましい胸筋にふれる)」
義時「女なら誰でもいいのか!」
義村「誰でもではない。頼朝の女だ。その時初めて俺は……頼朝を超える」
義時「難しすぎてもう分からん」
回を追うごとにイケメンぶりを強調、一部で「カッコよすぎてもはやギャグ」なんて評判も立っている三浦義村。
八重姫(演:新垣結衣)にフラれたってビクともせず、今回も女漁りに余念がありません。
初登場からクールで野心的、そんな義村は頼朝の女である亀を奪い取ることで、頼朝を超えたいようです。
友の想い人であろうと、主君の愛人であろうと義村を止める理由にはなりません。
しかし頼朝を超えたから何なんだというツッコミと、それって亀自身の個性や人格はどうでもいいと言っているようなもので、随分と失礼な話しではないでしょうか。
一方それが分からぬでもなかろうに「悪くない」と即答する亀も亀です。何がしかの魅力や見込みのある男なら、頼朝だろうと義村だろうと、それこそ赤の他人だろうと「悪くない」と言うのでしょう。
まぁ、お互いに相手そのものを向き合おうとする誠実さなど欠片もないようですから、お似合いと言えばお似合いのカップルなのではないでしょうか。
こういうドライ極まる人間関係が、今どきの流行りなのかも知れませんね。
言うまでもなく、このやりとりはフィクション。史実『吾妻鏡』だと亀は大多和五郎義久(おおたわ ごろうよしひさ。三浦義澄の弟)の館へ逃げることになります。
終わりに
近ごろ御台所様とちやほやされる政子に嫉妬、対立から後妻打ちをそそのかしたりく(演:宮沢りえ)。
それが頼朝許すまじの一念から結託、共同戦線を張って頼朝を問い詰めていく様子は実に痛快でしたね。
他にも実衣(演:宮澤エマ)が第1回の「ぞっこん」以来に見せた「(頼朝の浮気相手は)どこの誰」や、八重姫のことになると人が変わったようなポンコツぶりを見せる義時など、個性豊かな北条ファミリーを堪能。
家族を守るここ一番ではハッキリ物申す時政はじめ、それぞれに家族愛を感じられて、兄弟間でもいがみ合う源氏ブラザーズと対照的です。
次週4月3日(日)放送の第13回は「幼なじみの絆」。幼なじみとは誰と誰なのか、また第1回に言及されて以来の登場となる木曾義仲(演:青木崇高)の存在も気になるところ。
ドタバタ夫婦劇場から源平合戦へと舵を切り直していく転換点、ますます注目ですね!