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「鎌倉殿の13人」頼朝の宿敵、伊東父子の末路は…?第9回放送「決戦前夜」を予習

「鎌倉殿の13人」頼朝の宿敵、伊東父子の末路は…?第9回放送「決戦前夜」を予習

富士川の合戦

時は遡って治承4年(1180年)10月20日、京都から進軍してきた平維盛(演:濱正悟。清盛の嫡孫)は武田信義(演:八嶋智人)らの率いる軍勢と駿河国富士川で対峙しました。

現地では頼朝の軍勢も布陣していましたが、武田の軍勢に比べると添え物的存在に留まり、平家方も討伐対象を武田に絞っていたとする説もあります。

信義は維盛に対して「かねてお目にかかりたいと思っていたのですが、参上するにはちょっと遠いので、待ち合わせしましょう≒お前の方が来い」と言う内容の挑戦状を送りつけ、侍大将の伊藤忠清(いとう ただきよ)を激怒させました。

通常、書状のやりとりは本隊同士で行うものですから、平家方も武田を交渉窓口≒本隊と認識していたようです。

数万騎と言われる武田の軍勢に対して、平家方の追討軍は七万騎と謳っていたものの、その実態は寄せ集め。しかも折からの食糧不足で士気に乏しく、現地に到着した頃には数千騎にまで減っていたとか。

「……聞けば坂東の連中は、ろくに名乗りも上げることなく矢を射かけ、なりふり構わず相手を馬から引きずり落として首を掻き切るとか……」

「おぉ、嫌だ嫌だ。そんな野蛮な連中と戦わねばならぬとは……」

「ましてや我らこの辺りの地理には暗く、包囲でもされたら全滅は必至ぞ」

そんな具合で戦う前から戦々恐々としていた平家の軍勢は、有名な「水鳥の羽音」に驚いて敵前逃亡。総大将の維盛はわずか十騎ばかりの供を従えて京の都へ逃げ帰ったということです。

これは永年の権勢に驕った平家政権の軟弱化を象徴するエピソードとして知られ、武士として権力の頂点にのぼり詰めた平清盛(演:松平健)を愕然とさせます。

「おごれる平家、久しからず」

終わりの始まりを痛感しながら清盛は病に倒れ、やがて反撃の使命は平宗盛(演:小泉孝太郎)に託されるのですが……。

終わりに

かくして本格的に幕を開けた源平合戦。この勢いで京都まで一気に攻め上がりたい頼朝ですが、本国の所領を守りたい御家人たちと思いが対立。平家を滅ぼすまでにはまだ長い年月を要します。

そこへ奥州から駆けつけた天才軍略家・源義経(演:菅田将暉)も合流、頼朝と再会する名場面がどう描かれるのかも注目です。

また幕間に描かれるであろう政子(演:小池栄子)と八重姫、そして(演:江口のりこ)が繰り広げる女の戦いに、固唾をのむことになるでしょう。

次回放送は3月6日(日)、今から楽しみですね!

 

※参考文献:

トップ画像:「鎌倉殿の13人」公式ページより

 

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