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素っ裸でも足袋だけは…江戸幕末の甲州博徒・竹居安五郎が説いた渡世人の心得を紹介

素っ裸でも足袋だけは…江戸幕末の甲州博徒・竹居安五郎が説いた渡世人の心得を紹介:2ページ目

一、宵越しの銭は持つな!

よく江戸っ子は「宵越しの銭を持たない」なんて言いますが、安五郎一家でもそれがルールとされていたようです。

安五郎は毎朝子分の懐を確認し、鐚一文でも銭を持っていたらその横っ面を張り飛ばしたと言います。

その理由は「懐が温かくなれば、男の魂は鈍(なまく)らになる」というもので、なまじ財産が出来ると、それを惜しんで命を捨てるのを躊躇ってしまうからです。

カタギであればそれが真っ当な生き方ですが、渡世人としてそれは失格。カネも命も惜しまない、そんな生き方・死に方を美学としたのでした。

また実生活の面でも、銭を貯め込んでしまうと懐が重くて動きが鈍くなってしまったり、ジャラジャラと音がして所在がバレてしまったり、また悪さを企む元手にしたりなど、とかく小人物にカネを持たせるとロクな事にならないのを、肌で知っていたのでしょう。

3ページ目 一、風呂から出たらすぐ足袋を履け!

 

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