正直者が馬鹿を見る…世の理不尽に、武士道バイブル『葉隠』はこう答える
皆さん、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)モノはお好きですか?
善を勧(すす)めて悪を懲(こ)らす……要するに「善いことをしなさい。悪いことをしたら懲らしめられますよ」というメッセージおよび、そうした教訓の込められた物語を指します。
善いことをしていた者には善い結果が、悪いことをしていた者には悪い結果がもたらされるストーリーは、昔話の「花咲かじいさん」「おむすびころりん」などでおなじみですね。
しかし、現実世界では必ずしもそうではなく、正直じいさんがひどい目に遭って終わったり、意地悪じいさんが大儲けして幸せに暮らしたりなど、なかなかやるせない結末も少なくありません。
「正直者が馬鹿を見る……こんな世の中でいいのか!」
そんな義憤は今も昔も変わらぬようで、やんごとなき方々から庶民たちに至るまで、そして武士らも感じていたようです。
この現実にどう向かい合うべきか……江戸時代の武士道バイブル『葉隠(はがくれ。葉隠聞書)』では、どんな答えを用意しているのでしょうか。
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