人の真価は死に様にこそ…明治時代の士族叛乱「福岡の変」に散った英雄たちの最期【下編】:3ページ目
エピローグ・武力から言論の世直し「自由民権運動」へ
かくして後世にいう「福岡の乱」は終結、ほどなく西郷隆盛も自刃して士族叛乱の気運は沈静化に向かっていきます。
「これからは、武力よりも言論で世を正さねばならぬ!」
越智や武部らの遺志を継いだ者たちは自由民権運動に身を投じ、日本はまた新たな時代を迎えていくこととなるのですが、そのくだりについては、またの機会に紹介したいと思います。
【完】
※参考文献:
- 玄洋社社史編纂会『玄洋社社史』葦書房、1992年10月
- 小林よしのり『ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 第二部 愛国志士、決起ス』小学館、2015年12月
- 田中健之 編著『「靖国」に祀られざる人々 「逆徒」と「棄民」の日本近代史』宝島社、2007年7月
- 夢野久作『近世快人伝』葦書房、1995年2月