日本人が知らない、世界で一番有名な日本の新版画家「小原古邨」の定点観測的”蓮の絵”:2ページ目
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蓮の花とカワセミ
上掲の作品では、今が盛りと咲く蓮の花と、盛りを過ぎて枯れた蓮の葉、そしてそこにとまるカワセミを描いています。カワセミは何故か物思いにふけっているように見えます。
小原古邨の作品を見る時、そこに‘癒やし’を感じるように思います。花は花の一生を見るように、そこに共にいる鳥や蛙などの小動物につつましく、しかし精一杯生きている生きとし生けるものの姿に何か‘癒やし’を感じるのではないでしょうか。
このような‘癒やし’を感じさせる作品は日本人の感受性独特のものであり、それが海外の人達に新しく心に届く何かを感じさせたのではないでしょうか。
(完)
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