大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では誰が演じる?北条義時が熱愛した正室・姫の前:3ページ目
エピローグ・男たち女たちの駆け引きは続く
その後、姫の前は建久4年(1193年)に次男の北条朝時(ともとき)、建久9年(1198年)には三男の北条重時(しげとき)を授かり、末永く幸せに暮らした……と言いたいところですが、そうはなりませんでした。
建仁3年(1203年)9月に勃発した「比企能員の変」によって実家の比企一族が滅ぼされたため、姫の前は離縁されてしまいます。
「まぁ、そんなものでしょうね……」
伝手を頼って上洛した姫の前は、公卿の源具親(みなもとの ともちか)と再婚。元久元年(1204年)に源輔通(すけみち)を、その後に源輔時(すけとき。後に北条朝時の猶子)を生み、承元元年(1207年)3月29日に亡くなりました。
一方の義時は御家人・伊賀朝光(いが ともみつ)の娘・伊賀の方を継室に迎え、元久2年(1205年)に四男・北条政村(まさむら)、承元2年(1208年)に五男の北条実泰(さねやす)を生みます。
そして、元仁元年(1224年)6月13日に義時が急死すると、伊賀の方が擁立する北条政村と、北条政子が擁立する北条泰時による執権の跡目争いが勃発するのですが、それはまた別のお話し。
「華やかな源平合戦、その後の鎌倉幕府誕生を背景に
権力の座を巡る男たち女たちの駆け引き──」
※公式サイトより。
以上、ごくざっくりと義時と姫の前の結婚エピソードを紹介してきましたが、他にも義時は側室を迎えており、そちらの方々とも色々なやりとりがあったことでしょう。
これらすべてを限られた放送時間の中で描き切るのは難しいでしょうが、誰が登場してどのように活躍するのか、今から楽しみですね!
※参考文献:
永井晋『鎌倉幕府の転換点 『吾妻鏡』を読みなおす』NHKブックス、2000年12月
細川重男『頼朝の武士団 将軍・御家人たちと本拠地・鎌倉』洋泉社、2012年8月
森幸夫『北条重時』吉川弘文館、2009年9月