まさに法悦!やんごとなき女性たちの人生を狂わせてしまった念仏僧侶のエピソード:3ページ目
エピローグ
♪なもあーみだーぶーつ(南無阿弥陀仏)……なもあーみーだーぶーつ……
南無阿弥陀仏……南無阿弥陀仏……♪
いつか近所の住職さんが、法話の席で唄ってくれたものですが、小ざかしい理屈は一切抜きで、ただひたすらに仏を念じ「お救い下さい」と希(こいねが)う。
その姿から一向宗(いっこうしゅう)とも呼ばれた浄土真宗の、時に権力者さえ震撼せしめた歴史に「一念(いちねん)岩をも通す」の言葉を思い出します。
葬儀や法事の席などで耳にするお経や念仏には、かつて仏の救いを求めた人々の情熱が込められていることを思うと、少しは眠気も収まるかも知れません。
※参考文献:
下川耿史 監修『教科書が教えてくれない18禁の日本史』宝島社、2017年1月
石井進『日本の歴史7 鎌倉幕府』中公文庫、2004年11月