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100年前の世界規模パンデミックが現在のコロナ禍と酷似している件。与謝野晶子は政府を批判

100年前の世界規模パンデミックが現在のコロナ禍と酷似している件。与謝野晶子は政府を批判

与謝野晶子が政府を批判

なぜ拡大を防げなかったかは、与謝野晶子氏の当時の文章を以下に抜粋します。

「政府はなぜいち早くこの危険を防止する為に、大呉服店、学校、興行物、大工場、大展覧会等、多くの人間の密集する場所の一時的休業を命じなかったのでしょうか。そのくせ警視庁の衛生係は新聞を介して、なるべくこの際多人数の集まる場所へ行かぬがよいと警告し、学校医もまた同様の事を子どもたちに注意しているのです。社会的施設に統一と徹底との欠けているために、国民はどんなに多くの避らるべき、禍を避けずにいるかしれません。」
(「感冒の床(とこ)から」「横浜貿易新報」大正7年(1918)11月10日)

・・・・・・なんか、今と一緒だと思いませんか?要するに政府が混乱していたんです。

歴史を侮るなかれ

人間って喉元過ぎればやっぱり忘れちゃうものです。そりゃあ100年に一度のパンデミックに対して、私たち国民はいちいち準備しておくというわけにはいきません。まさか100年に一度に備えて家にマスクを大量に備蓄するスペースも余裕もありませんから。

しかし、国や政府はこのスペインかぜの学びから、100年の間にある程度準備をしておく事はできたんじゃないかなと思うのです。スペインかぜの記録を見れば、「中国武漢から情報が入った超早期のタイミング」や「第2波、第3波に備える余裕のあったタイミング」でできた政策は他にもあった気がします。

政府が国民と同じように動揺していては、国がぐらぐらになってしまいますよね。歴史ってただの過去の記録じゃなくて、実は私たちの未来そのものかもしれない。

スペインかぜの記録と今回のコロナ旋風は、歴史を侮るなかれという大きな教訓になった気がします。

トップ画像:Wikipediaより(着色筆者)

 

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