知る人ぞ知る江戸の都市伝説!下町に伝承する不思議な奇談・本所七不思議を巡る 【後編】:2ページ目
【6】なぜか葉が一枚も落ちない「落ち葉なき椎」
本所の平戸新田藩松浦家の上屋敷にある、見事な椎の木は1枚も葉を落としたことがなく気味悪く思った松浦家は引っ越ししてしまった。
椎はもともとそれほど落ち葉がない樹木ではあるものの、1枚も葉が落ちないとは不気味。それほど、屋敷の人間がこまめに掃除をしていたという説もありますが、定かではありません。
「落ち葉なき椎」があったとされる場所
以前あった、本所公会堂周辺。
【7】殺された娘の無念か「片葉の葦」
本所に住む若く美しい娘に横恋慕した留蔵という男が、駒留橋付近で娘をさらい片手片足を切り落とし掘りに投げ込み殺した。以来、この掘りの周囲に生い茂る葦は片方の葉しか付けなくなってしまった。
のち、この怪異を知った留蔵も死んでしまったという結末も伝わっています。
「片葉の葦」があったとされる場所
両国橋東詰め近くに有った、隅田川脇堀の駒留橋周辺。現在は埋め立てられていますが、「片葉の葦」の立て看板があります。