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戦国時代、結婚を拒んで壮絶な最期を遂げた悲劇の美女・藤代御前の怨霊伝説【上】

戦国時代、結婚を拒んで壮絶な最期を遂げた悲劇の美女・藤代御前の怨霊伝説【上】

野心家・津軽為信のあくなき欲望

今は昔の戦国時代、陸奥国鷹岡(現:青森県弘前市)に津軽為信(つがる ためのぶ)という大名がおりました。

一代の梟雄として知られ、元は東北地方の大大名・南部(なんぶ)一族に従っていましたが、主家の衰退に乗じて独立。その政治手腕は

「天運時至り。武将其の器に中らせ給う」
※『津軽一統志』より

【意訳】天運に巡り合い、その将器を存分に活かした

などと高く評価され、郷土の英雄として現代に伝えられています。

そんな為信は「英雄、色を好む」の例に洩れず、正室・阿保良(おうら。別名:お戌の方)、側室:栄源院(えいげんいん。俗名不詳)との間に多くの子をもうけましたが、それだけでは満足できず、更なる側室を探し求めたそうです。

「されば、よき女子(おなご)がおりまする……」

家臣の言葉に、為信は食いつきました。

3ページ目 美人妻に一目ぼれした為信、夫の抹殺を企む

 

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