外国人観光客から「銭湯」がすごく人気あるらしい

独虚坊

最近、日本へ来た外国人観光客の多くが、銭湯に関心を持ってるそうです。というか、関心を持つのみならず、実際に銭湯へ訪れ、入浴もしてるんだとか。

日本の銭湯に魅せられる外国人観光客 文化の違いからトラブルも – 産経新聞

旅行代理店の外国人向け団体ツアーでも、コースへ組み込むほどの人気を誇ってるんだそうです。観光庁が外国人対象に行った「次回、訪日したときにやりたいこと」という調査でも、「温泉入浴」が第1位。温泉と銭湯は微妙に違いますが、でも他人と素っ裸で湯の場をシェアすることに違いはありません。私たち日本人からすれば、ごくごく当たり前である「裸の付き合い」の世界。これが、向こうの方々には全然当たり前ではないため、新鮮 or 魅力的に見えるそうです。なるほど。


しかし逆に考えると、何故私たち日本人は平気で赤の他人と共に、しかも全裸で、風呂へ入れるのでしょうか。風呂というのは、考えるとなかなか、危険なところです。いや、性的に危険というのではなく、場合によっては生命の危機に見舞われる可能性があります。何せ全裸ですから、完全に、無防備。鎧で武装した奴や、銃を持った奴に襲われると、多少武術の心得があったとしても、ひとたまりもありません。

「お前は何を言ってるんだ」と思われるかも知れませんが、しかし、世界では多くの地域で現在も戦争が行われています。銃弾がバンバン飛び交ってるエリアにある公衆浴場へ、全裸&丸腰で入って「ババンババンバンバン♪」と歌えるかといえば、私は多分、無理です。

本当か嘘かは知りませんが、応仁の乱で戦ってた武士たちは、戦闘が終わると一緒に風呂へ入ってたんだとか。まるでラグビー場のシャワー室みたいですが、私たち日本人にとって風呂や銭湯は、そんなノーサイドの平和空間として無意識に認識されてるのかも知れません。そして、そんな平和空間としてのオーラもまた、外国人観光客に銭湯を興味深いものとして見せてるのかも知れません。

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