知らずに身売り契約書にサイン…アメリカで奴隷にもなった総理大臣・高橋是清の壮絶人生【上】:2ページ目
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ところがこのホームステイ先の老夫婦は、是清を召使のように扱います。料理から部屋の掃除までやらされ、肝心の学校には通わせてもらえません。
彼にとって、さらに不幸が続きます。ある日、役場に連れていかれ書類にサインするように促されます。
何でもブラウンという裕福な家へ移してくれるそうで、そこならば自由に勉強ができると信じ込まされた是清は喜んでサインをしてブラウン家に移り住みました。是清14歳の頃でした。
ところが、是清がサインしたのは「身売り契約書」。つまり、是清は奴隷として売り飛ばされてしまったのでした。
こうして、奴隷として働かされる日々が続きますが、是清はなんとかその境遇から脱することに成功します。友人の助けもあって契約書も破棄することもできました。脱出する直前、是清は次に奴隷として売られる家が決まっていました。
その家では部屋に布団まで用意されているという噂を耳にしていましたが、友人に「せっかく親切に、夜具布団まで買ってくれていたのに、気の毒だな…」 ともかく、こうして是清は無事日本へ帰国したのでした。
参考
- 高橋是清 『高橋是清自伝』(上巻)(2018 中公文庫)
- 高橋是清 『高橋是清自伝』(下巻)(2018 中公文庫)
- 大島清『高橋是清 財政家の数奇な生涯』(1999 中公新書)
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