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江戸時代、庶民はどんなもので手や身体を洗っていたの?先人たちの知恵「ぬか袋」を紹介

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豆や布海苔、ウグイスの糞まで!?美にかける女性たちの執念

また、米ぬか以外にも豆を挽いた粉布海苔(ふのり)の粘液、無患子(むくろじ)の実や梍(さいかち)の莢、中には鶯(ウグイス)の糞などが使われたそうです。

しかし、豆の粉はともかくとして、安く手軽に調達できたであろう米ぬかを差しおいて、あえて鶯の糞を選ぶというのは、よほど肌の張りや艶などが違ったのかも知れませんが、美にかける女性たちの執念すら感じてしまいます(男性は、たぶんそこまでこだわらないでしょう)。

ちなみに布海苔は熱湯に溶かしてうどん粉に混ぜたものを洗髪料として用いたそうで、みどりなす黒髪を美しく保つため、この結論に至るまで、多くの女性たちによる試行錯誤が偲ばれます。

エピローグ

明治六1873年3月、横浜三吉町(現:神奈川県横浜市南区)で堤磯右衛門(つつみ いそゑもん)が日本で初めての石鹸製造所を創業。同年7月には洗濯石鹸、翌明治七1874年には化粧石鹸の製造に成功しました。

その後、海外にも輸出されるまでに発展、磯右衛門の死後は彼の弟子たちが花王や資生堂で石鹸事業を受け継ぎ、現代に至ります。

その一方、米ぬかの美容効果は現代でも高く評価され、ぬか袋を製造・販売しているメーカーもあるため、興味のある方は試してみてもいいでしょう。

いつも何気なく、当たり前に使っている石鹸ですが、機会があったらぬか袋を自作でもして、先人たちの知恵を実感してみたいものです。

 

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