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落ちてきた女中、赤ん坊の遺棄…江戸時代、大奥で起こった怪事件の数々

落ちてきた女中、赤ん坊の遺棄…江戸時代、大奥で起こった怪事件の数々

おりうという女中の事件

文政4年6月、おりうという御祐筆(※ごゆうひつ、文書の作成などをする役職)を勤める女中が決まった時刻に出てこないことがありました。朝から探しても見つからず、役人に届け出て探し始めますが、3日経ってもおりうの行方は分かりません。

人足も借り出されて大捜索の後、4日目に探した乗物部屋にある乗物(※駕籠のこと)の中に、おりうの姿を発見。

藤島という御年寄の乗物の中にいたおりうは、血だらけで絶命していたのです。血はすでに黒くなっており、いつ死んだのか分かりません。

発見されたとき、乗物の中は血だまりで、体中が血に染まっていたほど凄惨な状態でした。そのため、妖怪の仕業だと恐れられるようになります。

災難だったのは乗物の持ち主である藤島です。新しい乗物を作ることになったのですが、気持ちは晴れなかったでしょうね。

参考文献:三田村 鳶魚「御殿女中」(1930年)

 

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