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伝説の美しき遊女・地獄太夫。人々に愛された地獄太夫と一休禅師が与えた影響[前編]

伝説の美しき遊女・地獄太夫。人々に愛された地獄太夫と一休禅師が与えた影響[前編]:2ページ目

地獄太夫と一休禅師の出会い

いわゆる“一休さん”としても馴染み深い“一休宗純禅師”、なんと地獄太夫と出会っていたという話が、一休禅師の死から約190年後に編集された『一休関東咄』に記されています。

一休禅師が堺に赴いた時に、地獄太夫が姿を見かけ歌を送りました。
「山居せば深山の奥に住めよかし ここは浮世のさかい近きに」
(出家した僧ならば山の奥にて修行すべきものでしょう。ここは俗世界の遊里(地獄)の近くなんですよ)

すると一休禅師は、
「一休が身をば身ほどに思わねば 市も山家も同じ住処よ」
(私は自分を高潔な僧侶だどとは思っていないから、俗世界だろうが山奥だろうが同じこと)と返したのです。

こんな歌を詠むとはどんな遊女だろうと、一休禅師は遊里を訪れ、その遊女があの名高い地獄太夫と知りました。

3ページ目 聞きしより見て恐ろしき地獄かな

 

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