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NHK大河ドラマ「いだてん 東京オリムピック噺」振り返り 大手柄のはずが大誤報…「光文事件」の顛末!「いだてん」第25話振り返り

大手柄のはずが大誤報…「光文事件」の顛末!「いだてん」第25話振り返り

東京日日新聞の大誤報

ドラマで描かれたとおり、大正天皇崩御後、真っ先に次の元号の情報をつかんで号外として発表した新聞社がありました。東京日日新聞(現・毎日新聞)です。東京日日新聞は「聖上崩御」で次の元号は「光文(こうぶん)」と発表。

しかしこれは誤報でした。東京日日新聞に続いて報知新聞、読売新聞といった他紙でも次々に「次の元号は光文」と発表されましたが、宮内省がお昼前に発表した元号は「昭和」でした。

世紀の大スクープを他紙に先駆けて報道したはずが、大誤報だったのです。

編集主幹が責任を取ることで収束

この大誤報に、一時は社長の本山彦一が辞意を表明するところまでいきますが、一切の責任は編集主幹であった城戸元亮(きどもとすけ)が役職から退くことで収束することになりました。なお、城戸は外遊ののちに大阪毎日新聞社編集主幹に転じています。

「光文」の誤報、元宮内省臨時編集局勤務の島利一郎によれば、本当は自分の選んだ「光文」に決まっていたが、宮内省発表に先んじて報道されたため、「昭和」になった、ということです。

しかし一方で、内定した元号が発表ギリギリの段階になって変更されることはあり得ないという見方もあり、真相は不明です。

3ページ目 平成への改元では35分前に情報を入手していたのに……

 

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