もうすぐ富士山の山開き!その山頂にお住まいの神様は「木花之佐久夜毘売」…読めますか?:2ページ目
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昔、浅間は「せんげん」でなく「あさま」と読まれ、これは浅間山などがそうであるように「火山」を意味する古称で、木花之佐久夜毘売が炎の中で三つ子を出産したエピソードとも深い関係がありそうです。
ちなみに、父である大山津見神は富士山の南東に位置する伊豆国一宮・三嶋大社に鎮座しており、尊い方に嫁いだ大切な娘を、誰よりも高く、天に近い場所に住まわせて、自分は一歩下がった場所で暖かく見守る父親の愛情が感じられます。
終わりに
かつて、富士山には七つの登山道があり、それぞれ麓の入り口には、古くからの由緒ある浅間神社が鎮座しています。
神社によっては境内に木花之佐久夜毘売をはじめ、夫・邇邇芸命や父・大山津見神、そして姉の石長比売(いわながひめ)達もお祀りされ、今も富士山に登る人々を見守られています。
世界遺産に登録されたことでより注目度も高まり、多くの方が登られていますが、お山はあくまでも信仰の場であること、そして何より危険も伴うことを忘れず、楽しく有意義な夏の思い出を作って頂ければと思います。
※閉山は9月10日(火)、吉田ルートのみ9月11日(水)午前中まで下山ルートを通行できるとのことです。
※参考文献:
神社本庁 監修『神社検定 公式テキスト1 神社のいろは』扶桑社、平成二十四2012年2月20日 初版第1刷
平野栄次 編『富士浅間信仰』雄山閣出版、昭和六十二1987年6月
※参考:富士登山オフィシャルサイト
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