西郷どんにも登場「錦の御旗」って結局どういう意味があるの?鳥羽伏見の戦いを決した切り札は偽物だった?
鳥羽伏見の戦いで旧幕府側を賊軍にした「錦の御旗(にしきのみはた)」
旧幕府軍と新政府軍による戦いの戊辰戦争。その初戦となったのが1868(慶長4)年の鳥羽伏見の戦いですが、この戦いで新政府側が「錦の御旗」を掲げたことで旧幕府軍はその瞬間に賊軍となってしまいました。
錦の御旗、略して錦旗(きんき)とも呼ばれますが、これは何を示しているかというと、天皇に「朝敵を討て」と命を受けた軍である、という証なのです。つまり、錦の御旗を掲げた新政府軍は官軍。
戦っていた兵たちはそれを見てたじろいてしまいました。それはそうです。錦の御旗には天皇家の印である菊の御紋が金色で描かれているのです。それを掲げた組織を攻撃するということは天皇を攻撃するということ。
これには徳川慶喜もショックを受け、戦意喪失。戦う旧幕府軍を置いて江戸へ逃げ帰ります。慶喜自身、水戸徳川の出身であり、天皇への忠誠心はとても強かったと言われています。過去には、御所に向かって砲撃したとして長州を討伐しています。今度は自分が討伐される側になったのです。
もちろん勝敗を決めたのは錦の御旗だけの力ではありませんが、これがあったことにより旧幕府軍がひるみ弱体化したのは事実でしょう。
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