えっ、そんなことを和歌に?意外とお下品な最古の和歌集「万葉集」の世界
和歌は上品で風流?
和歌といえば平安貴族のイメージで、雅やかで風流な「もののあはれ」を体現している印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか?広く親しまれている百人一首には、奈良時代から鎌倉時代までの歌人たちの美しい歌が並んでいます。
「春霞 たてるやいづこ み吉野の 吉野の山に 雪はふりつつ(題知らず 詠み人しらず)」
(もう春になったけれど、春霞の立ちこめている場所は、一体どこにあるのだろう。この吉野の山にはまだ雪が降っているというのに)
『古今和歌集』の「巻1 春歌 上」に取り上げられている、季節の移り変わりが詠み込まれたこの歌などは、風流なイメージがある和歌の典型でしょう。
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