海軍グルメ「大湊海軍コロッケ」とは?明治の史料を元に伝統的なレシピと定義を紹介
金曜日のカレーライスや舞鶴の肉じゃがなど、旧海軍(大日本帝国海軍)には独自のメニューが伝わっており、令和の現代でも人気を集めています。
今回はそんな海軍グルメの一つである大湊(おおみなと。青森県むつ市)海軍コロッケを紹介。どのように作るのでしょうか。
『海軍割烹術参考書』を読んでみる
海軍コロッケのレシピは明治41年(1908年)に出版された『海軍割烹術参考書(かいぐんかっぽうじゅつさんこうしょ)』に記載されています。
本書にはいくつかコロッケのレシピが載っており、ここではビーフコロッケのレシピを読んでみましょう。
五七、ビーフコロツケツト
材料 牛肉、鹽、胡椒、馬鈴薯、「パン粉」、麥粉、卵 此調理法ハ前ト同法ナレバ略ス唯異ナルハ魚肉ノ代リニ牛肉ヲ「ミンチ」トナシ「フライパン」ニテ煎リテ使用スルノ差ナリ此時ニハ玉葱及古麺包少許ヲ混ズルヲヨシトス
※『海軍割烹術参考書』より。
【意訳】ビーフコロッケットの作り方。
材料は牛肉、塩、胡椒、ジャガイモ、パン粉、小麦粉、卵です。
この調理法は前項(フィッシュコロッケット)と同じなので略します。
違いは魚肉の代わりに牛肉を使うこと。牛肉をミンチにしてからフライパンで炒めたものをタネにします。前項との違いはそれだけです。
この時、肉ダネに玉ねぎのみじん切りやちぎったパンなどを少しばかり混ぜるとよいでしょう。
……との事でした。しかし肝心の作り方は前項に記載されているため、そちらも確認します。
2ページ目 大湊海軍コロッケの作り方と定義
ページ: 1 2
