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海軍グルメ「大湊海軍コロッケ」とは?明治の史料を元に伝統的なレシピと定義を紹介

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大湊海軍コロッケの作り方

五六、フイツシユコロツケツト

(前略)馬鈴薯ヲ「ボイロ」ニシ裏漉ニ掛ケタルモノニテ肉ヲ包ミ適宜ノ形トシ麥粉ヲ付ケ卵ヲ付ケパン粉ヲ付ケテ「フライパン」ニ「ヘツト」ヲ八分目程沸騰セシメ之レヲ煤グベシ煤色ハ茶褐色ヲヨシトス付合ハ「パセリ」「フライポテート」等適ス

※『海軍割烹術参考書』より

【意訳】……ジャガイモをボイルし、裏ごししたもので肉ダネを包み、適当な形(たいてい小判型)に整えます。

それから小麦粉をつけ、卵をつけ、パン粉をつけて揚げましょう。

揚げる時はフライパンに牛脂(ヘット)を八分目ほど入れてこれを加熱し、そこへコロッケを入れます。

揚げ色は茶褐色が好ましく、付け合せはパセリやフライポテト等がよいでしょう。

……以上が伝統的な海軍コロッケのレシピです。おおむね現代と同じですね。

違いを挙げるなら

①ジャガイモはマッシュでなく裏漉しにする

②肉をジャガイモに混ぜ込まず、ジャガイモで包んでいる

点でしょうか。

※ちなみに現代では、肉を混ぜ込むスタイルを「小判型」、昔ながらの混ぜずに包むスタイルを「まんじゅう型」と呼んでいます。

この『海軍割烹術参考書』は日本全国の海軍で用いられましたが、これらのコロッケについては大湊警備府を発祥とするそうです。

大湊海軍コロッケの定義

さて、現代でも人気のご当地グルメとなっている大湊海軍コロッケ。

その定義は以下の通りとなっています。

①揚げ油に牛脂(ヘット)を使うこと

②下北半島産の食材を具に使うこと

配分については100%である必要はなく、提供する店ごとの個性があるそうです。

豚脂(ラード)とはまた違った香りやコクが楽しめるでしょう。

また下北半島と言えば、イカやホタテと言った海鮮食材で知られており、コロッケとの相性もよさそうです。

他にも青森名物のニンニク・リンゴ・ほっかりん(お米)・ウニ・菜の花・東通牛など……どれも美味しさはお墨付きでしょう。

むつ市はじめ下北半島を訪れる際には、ぜひご賞味ください!

※参考文献:

 

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