ここがスゴいぞ紫式部『源氏物語』!”世界最古“以外にも世界が認めた誉れとは?【光る君へ】
『源氏物語』の古さ
2024年の大河ドラマ「光る君へ」で取り上げられることになり話題沸騰中の紫式部。そして彼女の代表作『源氏物語』。しかし、この作品のタイトルは知っていても、どういう理由でこれだけ有名かつ高評価となっているのか、理解している人は少ないでしょう。
今回は、『源氏物語』が「古典名作」となった経緯を見ていきましょう。
まずは成立時期の話です。『源氏物語』は1008~1010年頃に成立したと言われていますが、これは約400年続いた8~12世紀末の平安時代の中期にあたります。
例えば、ヨーロッパではダンテの『神曲』が古典文学の最高峰として評価されていますが、この作品の成立は1321年のことです。さらに、だれもが知っている『三国志演義』『水滸伝』に至っては14世紀後半の成立です。
これらと比較しただけでも、11世紀初頭に『源氏物語』という物語が誕生したのは、日本のみならず世界的な視野で見ても驚くべきことだと言えるでしょう。