まさに明治・大正時代のスカイツリー!?日本初エレベーターも設置された「浅草凌雲閣」って知ってる?:3ページ目
倒壊。そして現代によみがえった凌雲閣
大正12年(1923) 9月1日、強い揺れが関東地方を襲いました。関東大震災です。死者行方不明者は10万人を超え、帝都・東京は甚大な被害を受けました。
この地震で凌雲閣は8階から上が倒壊し、それより下の階も傾いてしまいました。再建も検討されましたが、最後は経営難だったため、そのまま解体。その後、凌雲閣の跡地には劇場が建てられ、凌雲閣は人々の記憶として残されました。
しかし2018年 、浅草のビルの建設現場から凌雲閣の基礎部分である煉瓦が発掘されました。ビルの建設はそのまま続けられましたが、竣工したビルの壁面には凌雲閣の姿が。「凌雲閣を多くの人に知ってもらいたい」という事業主さんの意向により、塩ビフィルムに印刷された凌雲閣の浮世絵がビルに貼り付けられたのです。倒壊のため姿を消した凌雲閣でしたが、こうして現代に再び姿を現したのでした。