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生誕60周年!今こそ読みたい杉浦日向子のオススメ江戸マンガその3「二つ枕」

生誕60周年!今こそ読みたい杉浦日向子のオススメ江戸マンガその3「二つ枕」:3ページ目

打って変わって「麻衣(あさぎぬ)」という作品は文化文政期に美人画で人気を博した渓斎英泉風。見てください、この色男の切れ長の目つき。

ゾッとするほどの色気がありますよね。勘当されたワガママ色男とちょっと大人な美人女郎のじりじりするやりとりが、絵柄の効果でハッとするほど印象的になっています。

他にも、「雪野(ゆきの)」という作品は柔らかで上品な喜多川歌麿風。

「萩里(はぎさと)」は恐らく歌川一門風。基本は初代豊国風で、コマによっては国貞風にも見え、国芳の春画に構図が似ている箇所も。

ちなみに個人的なお気に入りはこの「萩里」。皆さんもぜひ手にとって、お気に入りの話を見つけてみてくださいね。

杉浦日向子「二つ枕」ちくま文庫

 

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