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槍(やり)と矛(ほこ)の違いは何?その構造から見えてくる先人たちの創意工夫

槍(やり)と矛(ほこ)の違いは何?その構造から見えてくる先人たちの創意工夫

ただし、矛は槍より構造がやや複雑なため、それだけ材料が要る≒コストがかかる難点もありました。

また、両者の基本的な攻撃特性として、槍は刃が鋭利で刺突に適し、矛は刃が広く(厚く)、その重量を活かした斬撃に適しています(もちろん、例外もあります)。

やがて時代が進むにつれ、鎌倉~南北朝ごろになると、長柄武器の主流はすっかり矛から槍へと移り変わっていきますが、槍の中には、刃の接合部がソケット状に「先祖返り?」を起こす者もいました。

しかし、それでも矛ではなく袋槍(ふくろやり)などと呼ばれ、矛が再び戦場の主役に返り咲くことはありませんでした。

まとめ

長い柄の先端に刃がついて、突くなり斬るなり叩くなりして敵を倒す。

槍も矛も、言ってしまえばただそれだけの武器(道具・手段)に過ぎませんが、それらがどのような構造(つくり)になっているのか、なぜそうなっているのかなど、そんなところにも目を向けてみると、先人(作り手)たちの創意工夫や、生き残りを賭けた必死の情熱……そんなロマンが見えてくるかも知れません。

 

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