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江戸時代の遊郭では男性と初めて床入りする前に「水揚げ」という儀式があった

江戸時代の遊郭では男性と初めて床入りする前に「水揚げ」という儀式があった

お披露目イベント「突出し」

新造が初めて客を取るお披露目イベントは、突出しとも呼ばれました。この突出しには、道中の突出し見世張突出しの二種類。

道中の突出しは、最上級の呼び出しまたは昼三になる新造が対象で、7日間決められた衣装で美しく着飾り5丁目を廻ったので、たいそう華やかだったことでしょう。

一方、見世張突出しは質素で、呼び出し・昼三になれない新造、つまり袖留新造のお披露目イベントでした。

男性客との初めての床入り前の儀式「水揚げ」

この突き出しの前にやらないといけない儀式が水揚げです。初体験で怖い思いをすることがにないよう、水揚げを依頼するのはたいてい初老の男でした。なんせ遊女は商品なので、陰部にけがすることがあっては大変です。そんなこともあり、女の扱いに慣れていて、おそらく水揚げを何度も依頼されているベテランが頼りになるのでしょう。

妓楼によっては、その妓楼専属の水揚げの男もいたようです。楼主が水揚げをすることはありませんでした。

禿から新造になっても、まだまだ先は長い人生。遊女としての人生勉強は、始まったばかりなのです。

参考文献:江戸吉原図聚、吉原と江戸風俗

 

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