大河ドラマ「西郷どん」の決まり文句「チェスト!」ってどんな意味?猿叫との関わりも:2ページ目
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示現流とも関係がある
薩摩藩の武士といえば、示現流(じげんりゅう)の使い手です。「西郷どん」第一話でも少年時代の吉之助が立木を激しく打ちながら「チェエエエエエ!」と叫ぶシーンがありましたが、かなり凄まじく力強い斬撃であることがわかります。
この示現流の教えに「智恵を捨てろ」というものがあるそうなのですが、これが変化して「チェスト」となったとも言われています。
示現流は初手から全力を注いで切りつける「先手必勝」の剣術で、新選組も薩摩藩士と斬り合いになる際は「初手は絶対にかわせ」と言っていたんだとか。まともに太刀を食らうと脳天を突き抜ける衝撃があり、ひとたまりもなかったようです。
この示現流の流派の一つに「薬丸自顕流(やくまるじげんりゅう)」というものがありますが、こちらは打ち付ける際に「キエエエエ!」と猿叫(えんきょう)します。まさに猿の叫び声のような独特の掛け声で、これが気合をいれるための掛け声として使われているんです。
江戸時代ではありませんが、例えば「ゴールデンカムイ」に登場する軍人・鯉登少尉は薩摩隼人であり、作中でも度々猿叫する様子が描かれます。
「チェスト!」も「キエエエ!」という猿叫と同じく、気合を入れるための掛け声だったのです。
西郷隆盛に関しては先日紹介した「西郷南洲遺訓」の記事もあわせてどうぞ。
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