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空海はマルチリンガルだった!中国語もサンスクリット語もお手のもの

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サンスクリット語(梵語)はたった3か月でマスター!?

さらに驚くべきは、空海が留学後サンスクリット語をたった3か月でマスターしてしまったという逸話です。インド出身の僧から直接教わったとはいえ、3か月とは驚異的な早さです。

ただ、現代でももともと言語を複数操る人は新しい言語を覚えるのが早いといわれているので、空海が中国語をネイティブ並みにマスターしていたと考えるとあり得ないことではないのです。

空海がサンスクリット語をマスターしていたと考えられる根拠としては、彼が「声字実相義(しょうじじっそうき)」という仏教書を著していることが挙げられます。この書物は、音声と文字が宇宙の心理、すなわち大日如来を本質的に示すものであると説く密教の考え方をまとめた本ですが、サンスクリット語の文法などをまとめた言語学書でもあります。本にまでしているのだから、やはり空海はサンスクリット語を巧みに操っていたといえそうです。

そういうわけで、言語をすんなりと習得してしまった空海は他の面でも学習が早く、20年滞在の予定が2年あまりで帰国してしまった空海。あまりに帰国が早かったことから国からはかなり怪しまれ、闕期(けつご)の罪を問われるなどしばらく不遇の身にあったといいます。優秀すぎるばかりにこんな目に遭うとは、空海も不運ですね。

 

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