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虫歯は虫のしわざだと思ってた!?二日酔いや虫歯…江戸時代はどんな方法で対処していたの?
二日酔いには豆腐のしぼりかすを
お酒をついつい呑み過ぎると、避けられないのが二日酔いです。迎え酒もやっていたようですね。酒を呑んで再び酔った状態にするのですが、もちろんこれでは二日酔いが治ることはありません。そこで登場するのが、豆腐のしぼりかすです。
おから叉はきらずとよばれた豆腐のしぼりかす(きらず汁)が効果的といわれていました。長屋でも、きっとこれを旦那さんに飲ませていた家庭は多かったのでは。吉原では、「袖の梅」という薬が人気でした。酒客のために廊内で販売されていたこの薬は、吉原名物の一つだったようです。
虫歯は虫のしわざ?!
様々な迷信があった江戸時代ですが、なんと虫歯は虫のしわざだと思っていたとか!
虫歯を治す方法には、「にんにくを焼いてその煙を吸い込み、水の中に吐き出すと虫が出て虫歯が治る」とか、「韮(にら)の種子を焼いて、その煙を歯の痛むところにくゆらせると虫が出て痛みがなくなる」と言われていました。
また、芝瓦町の善長寺にある「お珊の方」の墓前で祈願すると、歯の痛みが消え去ったという話は、当時有名だったとのこと。この「お珊の方」は、備国(広島県)福山城主・水野日向守勝成の奥方で、幼少期から虫歯で苦しみ、亡くなるときも虫歯で苦しんでいたとか。彼女の遺言が、「世の人で歯の痛みに悩む者が我墓前で詣でて念ずるなれば直ちに平癒せしめん」だったのです。
「信じるものは救われる」「困ったときの神頼み」という言葉がありますが、江戸時代の人々はまさにそうだったのかもしれませんね。
そして、食べ物も上手に摂り入れて、頭痛や二日酔い対策をしていたのです。それでも人前では痛そうにみせず、気丈にいつも通りにふるまう。それが、粋な江戸っ子だったのでしょう。
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