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古代日本の亀仙人?若い美女の足に煩悩が発動し俗人に戻ってしまった「久米の仙人」

古代日本の亀仙人?若い美女の足に煩悩が発動し俗人に戻ってしまった「久米の仙人」:3ページ目

漢の一念建材を動かし、久米の仙人、史上に名高い名刹を建てる!

結婚後は一俗人としてささやかながらも楽しく暮らしていた久米でしたが、朝廷のおふれで労役に参加したことで運命の歯車が動き始めます。久米が元仙人であることを知った労働者や役人が、「神通力で何とかしてくれ」と言い出したのです。一説には、失敗したことを引き合いに出して侮辱されたとも伝えられます。

いずれにせよ、元は自分も仙人だったことを思い起こした久米は一念発起し、七日七夜の苦行にチャレンジし、神通力を回復します。復活を遂げた久米の魔法は絶大で、建材は空を飛んで目的地に無事運ばれ、朝廷の工事は滞りなく終わりました。

それを聞いた時の帝・聖武天皇はたいそうお喜びになり、『久米殿に恩賞を』と30町の免田を賜ります。免田は税金を免除された田畑で、それを所有するのは滅多に得られない特権だったのですが、久米はその土地に寺を建立しました。それが、今も信仰を集める名刹・久米寺の始まりです。

いかがでしたか?古代日本の英雄と言えば超人的な強さが持ち味と思われがちですが、優秀なのかコミカルなのか分からない、これこそ『古代版亀仙人』と言える久米の仙人みたいなキャラクターも魅力的です。そんな魅力こそが、科学万能の現代でも人々に愛される存在である久米が、今でも発揮し続けている神通力なのかもしれませんね。

画像:Wikipediaより『久米寺』『仙人』

 

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