知らなかった!相撲の取組み後に行われる弓取式は、どんな力士がどうやって選ばれるの?:2ページ目
弓取式とは?
弓取式は、本来は結びの一番の勝ち力士が「勝者の舞」を演じるものでしたが、後にその場所の最後の勝ち力士を称える儀式へと変化したものです。本来は千秋楽にのみ行われるもので、千秋楽の「三役揃い踏み」に登場した2名の大関のうち勝利した力士によって行われていました。
その後、幕内の取組みが千秋楽には行われなくなった時期があったため、幕下以下の力士によって行われるようになりました。
1952年5月場所からは現在のように、千秋楽だけでなく取組み終了後に毎日行われるようになっています。
弓取式を行う力士は幕下以下ですが、この時はまげを大銀杏に結い、相撲協会所有の化粧廻しを着け、向正面に控えます。そして結びの一番で勝った力士が東方なら東から、西方なら西から土俵に上がります。
また「弓を抜く」と呼ばれる土俵を弓で掘るような動きも、結びの一番で勝った力士が東方なら東から、西方なら西からと決められています。
こういったことからも、弓取式はその日最後の取組みに勝利した力士を称える儀式であることが伺えますね。
この他にも、万が一弓を落としてしまった時には手で拾わず、足の甲に乗せてから蹴り上げて取るという決まりもあります。この理由は、土俵に手をついて弓を拾うことは、相撲では「負け」を連想させるからだと言われています。