紫式部も清少納言も好きだった?日本古来のサッカー【蹴鞠】
先日、サッカーの試合をご覧になった方も多いのでは?
一つのボールを奪い合い相手のゴールに入れるという、何ともシンプルなルールですが、何度見ても白熱してしまいます。
ところで、皆さんはサッカーの歴史をご存知ですか?世界各地の遺跡から、ボールのような物が数多く発見されていますが、それが現在のサッカーと繋がりがあるのかは未だ不明です。
FIFAの公式ホームページでは、最も古い形態のサッカーとして、中国の蹴鞠(しゅうきく)を掲載しています。実は、この蹴鞠が日本に伝わり独自の進化を遂げたのが、平安時代に貴族で流行った蹴鞠(けまり)なのです。現代まで人により伝承されているものとしては、最古だとも言われています。
≪源氏物語 若菜の巻≫歌川国貞
蹴鞠は、1500年程前に仏教と共に日本に来たと言われています。平安時代。紫式部は、自身の小説『源氏物語』にも蹴鞠を取り入れました。
また、同じ時代に活躍した清少納言は『枕草子』の中で蹴鞠について、このように書いています。
『あそびわさは、小弓。碁。様あしけれど、鞠もをかし』(遊戯はというものはみっともないものだが、蹴鞠はおもしろい。)
一つのボールに白熱するのは、今も昔も変わらないのかもしれませんね。