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建国神話は海幸山幸の後日談?神武天皇伝説とむかし話の意外な関連性

建国神話は海幸山幸の後日談?神武天皇伝説とむかし話の意外な関連性

みんな知ってる昔話から続く先にあるのは壮大な日本神話

『浦島太郎』は海の理想郷へ行く話。『塩吹き臼』は、魔法の宝で意地悪な兄弟を懲らしめる物語。これらの有名な昔話に類似した海幸山幸のお話はお馴染みの方も多いことと思われます。しかし、その勝利者である山幸彦の系譜から大和朝廷の創始者・神武天皇が生まれていたことはあまり知られていないかもしれません。

この神話は、天の神の子と陸の住人を兼ねた存在である山幸彦が海の支配者であるワダツミの娘(真の姿はワニザメ、もしくは龍)と結ばれて海幸彦を倒し、海を支配する力をも手にした説話として知られています。海幸彦、ワダツミなど海との関連性が強い神話であるため、朝廷が各地の海洋民族を取り込んで権威を高めた史実が背景にあるという説も有力です。

こうして陸海空=天下を治める資格を手にした英雄の孫が神武天皇になる神話は、島国で海洋立国でもある日本の誕生を物語るには相応しいお話で、意外(?)なリアリティがあります。昔話の元にもなった神話が、建国につながる壮大な物語であったことに思いを馳せ、建国記念の日を楽しんでみるのも一興ではないでしょうか。

画像:Wikipedia『トヨタマヒメ』『青島神社』より

 

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