大相撲初場所は栃ノ心が優勝!ところで平幕優勝とは?どれだけすごいことなの?:2ページ目
平幕優勝とはどんな力士が優勝すること?
平幕優勝とは、その名の通り「平幕」の地位にある力士が幕内最高優勝を飾ることです。
「平幕」は、幕内力士のうち横綱や三役(大関・関脇・小結)という、いわゆる「役」についていない力士のことを指します。この地位のことを一般的には「前頭」と呼びますが、「前頭」は正確には「前相撲の頭」を意味するため、横綱・三役と番付外の「前相撲」の力士以外は全員「前頭」ということになります。このことは、番付表を見ると平幕(=前頭)の力士だけでなく、十両・幕下・三段目・序二段・序ノ口の全ての力士の格付けに「前頭」と書かれていることからも分かります。
そのため、広義の「前頭」の力士の中でも「幕内」で役についていない「幕内前頭」の力士のことは「前頭」ではなく「平幕」と呼ぶことがあるのです。
栃ノ心の2018年初場所での番付は「西前頭3枚目」ですから、この地位での優勝は「前頭優勝」ならぬ「平幕優勝」ということになります。ちなみに「金星」とは横綱に勝つことですが、平幕の地位で横綱に勝つことが条件で、小結以上の三役の力士が横綱に勝っても「金星」とは呼ばれません。
平幕でありながら横綱に勝ったり、横綱や大関の勝ち星を上回って優勝するということは、それだけ大きな意味を持つことなのです。
あの貴乃花親方も!これまでの平幕優勝力士
さて、平幕の地位で幕内最高優勝を飾った力士の中には、大鵬の孫ということで注目されている納谷の父である元関脇・貴闘力、唯一の2回の平幕優勝経験者の元関脇・琴錦(現・朝日山親方)、大量の塩を撒くことで有名だった元関脇・水戸泉(現・錦戸親方)、初の外国人力士として知られる元関脇・高見山(元・東関親方)、大関陥落から平幕優勝を経て再び大関に返り咲いた元大関・魁傑(元・放駒親方)などがいます。
後に大横綱となる現在の貴乃花親方も、初優勝は平幕優勝(当時の四股名は貴花田)でした。
栃ノ心のこれからの活躍にも、ぜひ期待したいですね!