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遊女の誠はどこに?神罰をも恐れない吉原遊女の客人を落とすテクニック

遊女の誠はどこに?神罰をも恐れない吉原遊女の客人を落とすテクニック:2ページ目

誓いの入れ墨なのに洗い落とせる!?

神罰を前提としたお札にさえ対処法があったのですから、人体に誓いの印を刻み込む入れ墨に至っては、尚のこと規制緩和が進んでいました。例えば、客人の名前が「十」が付く名前ならば「二五命」。名前が「徳●●」「権●●」ならば「徳様」ないしは「権様」のあとに命を彫り込み、命懸けであなたを思う、と記していたのです。

しかし、そんなことをすれば『商売道具』である身体に傷が付きますし、痛みや病気も覚悟せねばならなかったので、遊女も策を練りました。それが、洗い落とせる入れ墨を書き込むやり方です。

杉浦日向子著『江戸にようこそ』では、照明の暗さを利用して油性の物で入れ墨を書いてチラリと見せる方法が取られていたこと、客人も疑って入れ墨が落ちなければ面目が丸つぶれになったことが記されています。まさしく、遊女の誠はないのと客もまた粋を目的に遊んだ、吉原らしい作戦ですね。

 

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