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狐の嫁入り、月時雨ってどんな雨?古来から日本は雨の呼び名も傘の種類もさまざま

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下り傘や唐傘ってどんなもの?

下り傘と呼ばれていた、江戸の傘。京に都があるので、上方(京・大坂)から江戸に入っていくことを、江戸に下るといったのです。この下り傘は、大坂の大黒屋がつくった大黒傘が原型で、太い骨に白紙を張ってエゴマ油で防水したもの。後に、江戸でも傘が作られるようになり、日本橋小網町あたりでは、雨の日の傘や下駄などを売る店が建ち並んでいました。

唐傘は、竹や木で骨組みを作ってから和紙を張って、さらにエゴマ油で防水を施したものです。このほかに、広げると太い輪の模様になる!蛇の目傘や女性用の華奢な紅葉傘、黒い縁取りの丈夫な奴傘など。傘だけで、こんなに種類があったのは、それだけ雨がよく降ったせいかもしれませんね。

当時の傘はとっても高価で、安くても5000円くらい。庶民にとっては、高い買い物だったはず。傘の張り替えをしてもらったりして、大事に使い続けたようです。どこかに置き忘れてくるなんて、あり得ないことだったのでしょうね。たとえビニール傘でも、大事に使って家にきちんと持ち帰りたいもの。江戸の人々のように。

 

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