漆に「第三の価値」を作り出す歴史×職人×流行の新たな動きがはじまっている:2ページ目
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現代の漆の立役者と漆を取り巻く現況
今回、銀座ロフトとタッグを組んで「漆道」を企画したのはクロート・クリエイション代表で漆ディレクターの都築数明。国指定の伝統工芸品「三河仏壇」の組立師兼デザイナーでもある。歴史×職人×流行を掛け合わせたストーリー性の高いプロダクト制作に定評があり、これまでも円谷プロとコラボした国産漆塗りのウルトラマンやウルトラ木魚、永井豪/ダイナミック企画とコラボした国産漆塗りのマジンガーZなどを知っている人もいるだろう。
実は国産漆の生産量・使用量は激減しており、消滅の危機にある。縄文時代から続く漆の文化の消滅は文化財の修復や保全にも大きな影響を及ぼしかねず、ひいては伝統的な日本文化の消滅にまで繋がりかねない。そのような漆の危機に「漆の第三の価値」を見いだし、また漆のまったく新しい視点・技術を活用、漆の新境地を生み出し、漆=JAPANのこれまでになかった世界発信がはじまっているのだ。
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