昨年11月に、江戸時代の古文書に書かれた8万字超の「くずし字 字形データ」が無償公開されとても話題になりましたが、古文書に関連したステキなプロジェクトが新たに公開されました!
今回紹介するプロジェクトは「みんなで翻刻」というもので、みんなで古文書・古記録を解読して歴史災害研究に貢献しようというもの。
本サイトは京都大学古地震研究会が公開したもので、先人が残した古文書や古記録を翻刻して今後の防災や減災に役立てよう、という活動。※翻刻とは、史料に書かれた文章を活字に起こしてデータとして使用しやすくする作業のこと。
過去の災害が記録された史料はとても多いのですが、研究で使える状態に翻刻されたものはわずかなんだそう。プロジェクトに多くの人が参加することで膨大な資料の翻刻作業スピードが上がることを期待したいですね。
しかしながら古文書を解読するにはそれなりの知識が必要となります。この問題による敷居の高さを少しでも低くするため、本プロジェクトではくずし字学習アプリ「KuLA」と連携したり、コミュニティ機能を設けて他の参加者に助けを求めるなどの機能にも対応しています。
最近ではディープラーニングやOCR技術が向上して自動で古文書を解読するシステムが登場していますので(関連記事)、今後それらの技術を活用した試みもなされていくのでしょうか。
地震史料の翻刻作業はパソコンからのみ可能となっています。翻刻をせずとも、誰でも史料の閲覧ができるようになっていますので、古文書を学ぶ為に読んでみるのも良いかもしれません。そして解読に慣れてきたら翻刻作業にも参加してみるというのはいかがでしょうか。