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大相撲の“化粧まわし”と“染め抜き着物”がテーマの衣装デザイン&アートブック『相撲とデザイン SUMO and DESIGN』

大相撲の“化粧まわし”と“染め抜き着物”がテーマの衣装デザイン&アートブック『相撲とデザイン SUMO and DESIGN』

相撲界ならではの衣装である「化粧まわし」と「染め抜き着物」をテーマにした衣装デザイン&アートブック『相撲とデザイン SUMO and DESIGN』が発売されます。

土俵入りの際、力士が腰に締める絹織物「化粧まわし」と、春から秋の季節に力士が場所入りや巡業先で着用する着物「染め抜き着物」。特定の階級の力士にのみ着用を認められた特権であるこれらの衣装は、伝統工芸職人が手作業で、その力士のためだけに作り上げる、世界でたったひとつの最高傑作品。

本書では、普段は見ることのできない下絵やデザイン図案、相撲博物館に所蔵されている貴重な化粧まわしや力士の着姿写真などを、すべて解説つきで紹介。化粧まわしの仕立て職人や着物(京友禅)の老舗、締め込みの織物工房などの製作現場にも取材撮影&収録しています。

化粧まわし・染め抜き着物の構造や特徴

前垂れの部分に美しい刺繍が施されている「化粧まわし」と、裏側まで染められた地色に力士のしこ名が白く染め抜かれ、美しい絵柄が描かれた「染め抜き着物」。

その構造やサイズ、特徴、締め方や着用方法などを、和装装飾プロデューサーやデザイナー監修のもと徹底解説。

化粧まわし・染め抜き着物の製作エピソード

化粧まわしや染め抜き着物のデザインには、参考となった絵や写真、モチーフなどがある。それを化粧まわしや染め抜き着物の規定やサイズに合わせてデザイナーが設計図を描き起こし、その設計図を基にいかにして表現するか、試行錯誤しながら作り上げる。デザイナーや贈呈者、製作者から取材をしてうかがった、様々な化粧まわしや染め抜き着物の製作エピソードを、力士からのオーダー内容やデザイン図案、力士の着姿写真(完成写真)とともに紹介。

実物大の紙に筆や水彩で描かれた、スケールあふれる貴重な化粧まわしの下絵も掲載。

博物館所蔵の化粧まわし

相撲博物館や記念館には、歴代力士が締めた貴重な化粧まわしが数多く所蔵されている。その細やかな刺繍や大胆な構図は、目を見張るほどのクオリティの高さです。

最古の化粧まわし(戸田川)、真珠やルビー、ダイヤモンドが埋められた豪華な化粧まわし(常陸山)、伝説の力士・雷電為右衛門の化粧まわし、横綱審議委員会委員も務めた日本画家・川崎春彦氏デザインの化粧まわし(若乃花)など、話題になった化粧まわしのデティール写真をたっぷり掲載。

化粧まわし・染め抜き着物を着用する力士たち

伝統技術を結集させて作られた化粧まわしは、それを力士が締めてこそ輝きを放つ。相撲興行の華とも言える土俵入りや化粧まわしのお披露目会を、写真と解説&力士の略歴とともに振り返ります。

力士たちの染め抜き着物姿は、場所入りや巡業、行事などで見ることができます。色とりどりの染め抜き着物を身にまとい、個性と魅力にあふれた力士たちの写真も、解説&力士の略歴とともに収録されています。

職人や工房の製作現場を取材・撮影

化粧まわしの仕立て職人(長谷川商店)、京友禅の老舗(株式会社千總)、締め込みの織物工房(株式会社錦旗)の製作現場を見学。化粧まわし、染め抜き着物、締め込みが仕上がるまでの過程や技術、職人のこだわりなど、一般には知り得ない製作の舞台裏が、事例とともに紹介されています。

玉鷲(たまわし)関のインタビューなど

手芸・裁縫が趣味である玉鷲関に、化粧まわしの魅力についてたっぷり語っていただいたインタビュー記事や、化粧まわしの歴史解説、化粧まわしや染め抜き生地の色見本帳を紹介。

化粧まわしや染め抜き着物以外にも注目したい、相撲界ならではの着用品や小物類、髪型なども解説。相撲にまつわる衣装や装飾について、より知識を深められる情報をたっぷり収録しています。

書籍『相撲とデザイン SUMO and DESIGN』は、2026年1月5日(月)に発売。価格は4,950 円(本体 4,500 円+税)です。

 
 

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