『べらぼう』残りわずか2話!もう一度逢いたい蔦重のソウルメイト瀬川(小芝風花)、涙腺崩壊の名場面10選【前編】:2ページ目
蔦重のためにひと肌脱ぐ漢前な瀬川
第7話「好機到来『籬の花』。新しく売れる『吉原細見』を作る決心をしたものの苦労する蔦重。
細見がバカ売れするのは、有名な花魁の襲名が決まった時と聞いた花の井は、松葉屋の花魁“五代目瀬川”の名を継ぐことを決意し、蔦重に「花の井改瀬川」と書いた紙を渡し「これを細見に掲載するといいよ」と伝えます。
「漢前だな、お前。いつもありがとな」という蔦重に、「吉原を何とかしたいと思ってんのはあんただけはない。だから礼には及ばねえ。」といいます。
「けど…任せたぜ、蔦の重三。」あまりにも花の井が漢前過ぎて、痺れました。
五代目瀬川の名前を書いた細見は大ヒット。そして「新しい瀬川の顔を拝みたい」という客が押しかけ、松葉屋は大繁盛、吉原全体も活気づきます。
けれども、それは、花の井が今以上に“たくさんの客に体を売る”ということ。蔦重を助けるためには躊躇せずに自分を犠牲にする、そして恩着せがましくはないところが、いかにも花の井らしくて切ないかっこよさでした。
鈍感すぎる蔦重に「ばからしゅうありんす」
第8話「逆襲の『金々先生』」。
「本作りに力を貸してくれるお礼」にと、蔦重が瀬川に本を贈ったときのこと。それは『女重宝記』という、女性が身につける嗜み・知識・教養などが詰まった百科事典のようなものでした。
「お前は身請けされ武家の奥方や商家のお内儀になってほしい。そのとき、女郎は世間知らずだといわれて苦労しないよう読んどくといい」と。
最高に鈍感な蔦重でした。「重三にとって、わっちは女郎なんだね。」としみじみ呟く瀬川。
「吉原に山といる、救ってやりたい女郎のひとり」……寂しげな横顔が胸に刺さりました。
今にも泣きそうな瀬川の表情には気がつかず「おお、とりわけ幸せになって欲しいと思ってるぜ!」とかぶせる鈍感過ぎる蔦重。「ばからしゅうありんす」、涙を堪える瀬川の気持ちが痛いほど伝わってきましたね。
この場面、小芝さん自体も非常に印象的だったとか。
蔦重への恋心が報われるとは思っていない。けれど、彼のために「瀬川」を継いだら客が増え体がキツい。それでも頑張っているのに「ほかの人と一緒になれ」といわれてしまうとは。
“あぁ…報われないな”と、がっくりきてしまったことでしょう。
3ページ目 「心変わりなんてしないだろうね!?」と胸ぐらを掴む

