「おせち料理」に入れるべき“縁起もの食材”は?覚えておきたい各具材の意味と由来まとめ:2ページ目
代表的なおせち料理の意味一覧
さまざまな料理で構成される「おせち」。その一つひとつに込められた意味をご存知でしょうか?料理の由来や意味を知ることで、おせちを味わう時間がより深くなります。
ここでは、代表的な料理の意味と由来をわかりやすく紹介します。新年の食卓に込められた祈りを親子で感じてみましょう。
黒豆「まめに働けるように」
黒豆は、おせち料理の中でも最も親しまれている一品です。
黒豆の「まめ」という言葉には、「元気に」「誠実に」という意味が重なるため、「まめに働く」「まめに暮らす」といった意味が込められています。さらに、砂糖やしょうゆでふっくらと煮る際に時間をかけて丁寧に仕上げることから「努力を惜しまない姿勢」の象徴とも言われています。
また、「邪気を払う力」の黒色をしていることから、「厄除け」の食べ物とされてきました。
数の子「子孫繁栄」
数の子は、ニシンの卵を塩漬けにした料理です。「たくさんの卵が並ぶ姿」から「子孫繁栄」を願う縁起物です。
「ニシン=二親」という言葉遊びから、「親子の絆や家族のつながり」も表します。また、卵がびっしり詰まった姿が「家系が絶えない」象徴とされてきました。
田作り「五穀豊穣」
カタクチイワシの小魚を甘辛く煮詰めた「田作り」。小魚を畑の肥料として使い豊かな実りをもたらしたことから「五穀豊穣」を表すようになりました。
田んぼを作る魚ということから「田作り」と呼ばれ、別名「ごまめ」とも言います。小魚の姿をそのまま残して煮るため、「努力が実を結ぶ」という意味も込められています。新しい一年の豊作と努力の成果を祈る、農耕文化に根ざした一品です。
伊達巻「学問成就」
伊達巻は、ふんわりとした甘い卵料理です。巻物のような形から「知識」や「学問」を表します。
昔の巻物は「知恵や教養」の象徴であり、新しい年に学びを深める願いを込めて食べられてきました。また、「伊達」という言葉には「華やかで見栄えが良い」という意味を持つため、形・味・意味のすべてに知性と華やかさを兼ね備えた料理といえます。



